ここ数回に渡り、スワミ・シヴァナンダによるヨーガ的な視点から見た「人間」についての考察をご紹介しています。
これまでは、多次元的な視点から見た「人間」についてご紹介しましたが、今回は、この二元世界における生物学的、進化論的な視点から見た「人間」についてです。
今回ご紹介する内容は、学校での生物の授業で習ったことのある生物発生論を踏まえた延長線上にある人間についての考察も含まれていますので、ここで再確認する必要はないと感じるかもしれませんが、生物学的な進化論では、現在のところ、「人間」が最も進化した生物となっており、「人間」よりも優れた生物は、この地球上では、未だ発見されていない訳ですが、そのことをもってして、今の「人間」が、生物の最終進化の結果であるとの断定はできません。
スワミ・シヴァナンダは、未来に起こるだろうこれからの人間の「進化」(神化)について、確信をもって書かれていますので、ご紹介したいと思います。
つまり、今の段階では、私たち人間は、まだ「進化」の途中である、と言うことになり、これからの未来の人間は、順を追って、生物的な進化のレベル(段階)が上がって行くことは、論理的に考えても、間違いないことなのでしょう。
原因があって、結果があるように、時間は非可逆であるのが、この宇宙のルールですので、人間には未来しかありませんし、生物学的にも、進化はあっても、退行はないことになります。
今も、全人類は、生物学的な進化の段階を進んでいる訳ですが、誰であっても、そのスピードは違えど、霊的な進化(神化)の途上にいることは、間違いないと言えるでしょう。
『 Man – A Many-levelled Being(人間-多レベルな存在)
人間は、完全に社会的な動物である。
人間は、生物学上の有機体であり、血液循環、消化、呼吸、排泄などのような或る生理学的な機能の所有によって、明確に特徴づけられている。
人間はまた、思考、知覚、記憶、想像などのような或る心理学的な機能の所有によって、明確に特徴づけられている。
彼は、見て、考え、味わい、嗅いで、感じる。
哲学的に言えば、彼は神のイメージである、否、彼は神自身である。
人間は、禁断の木の実を味わったことで、彼の神聖なる栄光を忘れてしまった。
人間は、精神的な訓練と集中の実践によって、彼の失われた神性を取り戻すことができる。
人間は、多レベルな存在であり、彼の真の実在を隠している数多くの鞘を持っている。
彼は、自分自身を粗大な肉体と見做すかもしれないし、動物がそうするように、彼の必要なものを当てにするかもしれない。
或いは、彼は、自分自身を自意識の理性だと見做すかもしれないし、或いは、両者の永遠の目撃者である真の自己との一致を感じるかもしれない。
人間の生命の目的は、そこにおいては、それらがいかに価値あるものであろうと、人格への完全な混乱なしに、長い間、霊的な存在の支配権を握ることはできない。
現代人においては、自意識過剰な知性は、全自然界の範囲では、最も高い地位を得ており、自滅的な無神論は結果である。
人間は、三つの構成要素、つまり、人間的な要素、動物的な要素、神の光線の混合物である。
彼は、有限な知性、腐敗しやすい身体、少しばかりの智識、少しばかりの力を賦与されている。
これは、彼を確かに人間にする。
強い欲望、怒り、憎しみは、彼の動物的な性質に属している。
宇宙的な知性の反映は、彼の知性の背後にある。
そう、彼は神のイメージである。
動物的な本能が死ぬと、無知がばらばらに引き裂かれると、侮辱や屈辱に耐えることができると、彼は神と一つになる。
人間は、この地球上で、最も高い命の顕れである。
彼は、神のイメージであり、神の光線である。
神は、神自身の自己になぞらえて人間を作った。
本質では、人間は神と一体である。
彼は考え、感じ、知り、識別し、よく考え、瞑想する。
彼は、真の自己の最も高い智識に到達することができる。
それ故、食事、睡眠、恐れ、性交は共通であるが、人間は他の存在よりも優れている。
Evolution(進化)
人間は、昨日は、ただの動物であったが、今日、彼は人間である。
彼の運命は、自己完成の徐々なる過程の結果として、絶対者であるブラフマンになることである。
鉱物は、生命を伴って植物になる。
植物は、生命のより高い進歩を伴って、動物になる。
動物は、生命と思考を伴って、人間となる。
石は、眠る。
植物は、呼吸をする。
動物は、動く。
人間は、意識がある。
聖者は、超意識がある。
人類は、理性的である。
すべての動物は、本能的である。
聖者は、直感的である。
神のすべての動物の創造物の内で、人間だけが、神を悟ることができる。
人間だけが、識別、知性、洞察力、推理力、判断力を賦与されている。
知性は、神の人間への最も偉大な贈り物である。
人間は、身体的には、弱い存在であるが、しかし、彼の尊厳は、思考、識別力、推理力、疑問から成り立っている。
人間は、彼の思考と行為に応じて、彼自身を進化させる。
人間は、彼が考えるあらゆる思考と、彼が成すあらゆる行為によって、変えられる。
ボンベイという乗り換え駅から、列車は、デリーに直行し、他の列車は、マドラスに行き、他の列車は、ナグプールへ行く。
それと同じく、この身体は、乗り換え駅である。
もしあなたが、善行を行うならば、あなたは、天界(ブラフマ・ローカ)である絶対者ブラフマンの世界へと行くことができる。
もしあなたが、悪行を行うならば、あなたは、より低い動物に生まれるまで堕落するだろう。
もしあなたが、通常の(善悪の)混ぜ合わせの行いをするならば、あなたは、人間として留まることができる。
人間自身は-彼だけが-彼の人生において善い悪いすべてに責任がある。
人間は、持続的な自己努力と進化の長い過程を通して、完全さと自由を達成することができる。
人間は、何度も何度も生まれ、彼の地球での人生から、完全さを達成する方法を学び、神と一つになる。
ランプ内の蝋燭が、とても小さいと、灯りもまた小さいだろう。
蝋燭がとても大きいと、灯りもまた強力になるだろう。
同じように、もし個人が純粋なら、もし彼が瞑想を実践するならば、真の自己の顕れである表れは強力だろう。
彼は、大きな灯りを放出するだろう。
もし彼が、罪深く不純であるならば、彼は、完全に焼かれた炭のように(真っ黒に)なるであろう。
蝋燭が大きければ大きいほど、灯りも大きくなる。
同じく、魂が純粋であればあるほど、表れはより偉大になる。』
(Bliss Divine by Swami Sivananda)
次回に続きます。
Hari Om Tat Sat!
So ham !
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