永遠の人

永遠のダルマ(真理) - 智慧と神秘の奥義

永遠の至福と自己実現(Self-Realization)(17)

前回の記事では、「人間」は、身体、心(マインド)、霊(魂)の「三位一体」であるとご紹介しましたが、身体と心(マインド)は、自我意識で簡単に把握できますが、霊(魂)となると、その実体を掴んでいる人は、かなり少ないと言えるでしょう。

ヨーガに卓越した人々が、人間の構造の中で、「霊(魂)」について言及しているのは、彼らが、確かに、その実体を何らかの形で把握したからで、けっして、空想や想像、仮定によるものではありません。

 

もう一度、ここで思い出して頂きたいのは、以前にもご紹介しました「人間」を構成する<5つの鞘>です。(「人間五臓説と5つの鞘(層) - 永遠の人」)

 

『人間は 5 つのコーシャという鞘(さや)から成っています。

粗大な物質的な鞘(食物鞘)、プラーナ鞘(生気鞘)、心の鞘(意志鞘)、知性の鞘(理智鞘)、そして至福の鞘(歓喜鞘)です。

それらは、鞘が種子を覆っているように、アートマンを覆っているので、鞘と呼ばれます。

それらはひとつの上に別の層が連続して重なって形作られているかのように記述されています。

物質的な鞘は一番外側で、歓喜鞘が一番内側です。

アートマンは分離していて、 5 つのこれらすべての鞘から離れており、超然としています。』(聖なる旅ー目的をもって生き、恩寵を受けて逝く byスワミ・ラーマ)』

 

三位一体の内、「身体」は、5つの鞘では、”食物鞘”、”プラーナ鞘(生気鞘)”に相当し、「心(マインド)」は、”意志鞘”と”理智鞘”に相当します。

そして、「人間」を構成している層の最奥にある”歓喜鞘”は、「アハンカーラ」(我執、自我=”わたし”という想い、意識)と「チッタ」(心素=潜在意識)、微細生気「スークシュマ・プラーナ」で構成され、「カーラナ・シャリーラ」(原因体)とも呼ばれています。

この原因体である”歓喜鞘”が、私たち人間一人一人の質料因(何からできているかの原因)となっており、この”歓喜鞘”に包まれるかのようにその中心に、真我(アートマン)が鎮座し、真我(アートマン)自らが、生命力というすべての鞘に浸透する光を放っています。

 

これが、ヨーガにおける「人間」の設計図とも言える多次元構造、仕組みです。

 

この中で、真我(アートマン)だけが唯一、個別性(個々の性質)に左右されない普遍的な存在ですが、あとのすべては、個別性(個々の性質)に影響を受けています。

この個別性が、私たち人間の多様性を生んでおり、一人一人の個性の違いを生んでいる訳ですが、実は、これらの個別性に影響を受けている鞘は、すべて不活性な、それ自体は生命を持たないものであり、例えるならば、身体と心(マインド)は、真我(アートマン)から絶え間なく放出されている生命力という電力(電気エネルギー)によって、光り輝いている電球のような存在であると言うことになります。

(前回の記事でご紹介しましたスワミ・シヴァナンダの『数個の電球を通って流れる電流は、一つであり、同じであるが、異なる種類の電球のために、異なっているように見られる。』とは、そういう意味であり、電流と電球の関係は、人間を含む全生物に当てはめることができる仕組み、自然の法則(ダルマ)と言えます。)

 

電球が電球として輝くには、電流(電気)が必要不可欠です。

同じように、私たち人間は、真我であるアートマンなしには存在できません。

私たち人間が存在している、ということは、真我であるアートマンが、確かに存在しているという証でもあるのです。

(西洋の哲学者デカルトは、『我思う、ゆえに我あり』と提唱しましたが、インドのウパニシャッドの考えでは、『我あり、ゆえに我思う』です。

つまり、「我」の主体は、「個我」(ジーヴァ)にあるのではなく、「真我」(アートマン)にあり、「個我」(ジーヴァ)は、「真我」(アートマン)の生命力を受けて、「人間」として”生きている”のです。)

 

ヨーガにおける最終目的は、この真我であるアートマンを、己の中に見出すことです。

それは、同時に、「わたし」の中に、「わたし」を在らしめ、「わたし」を活かしている「生命力の源泉」である「神」を発見することでもあります。

 

 

Immortality of the Soul(魂の不滅性)

 

人間は、この身体ではない。

人間は、感覚でもなく、心(マインド)でさえない。

身体と心(マインド)は、変化、崩壊、死がつきものである。

不滅である真の自己、アートマンである本当の人間は、永久的な、けっして終わりのない、永遠の、生まれもしない、完全で古のものである。

あなたは、身体を持っているが、あなたは身体ではない。

あなたは、心(マインド)を持っているが、あなたは心(マインド)ではない。

身体と心(マインド)は、大工の工具のように、あなたの道具である。

この身体は、魂の召使い、道具であり、牢屋ではない。

身体は、輝く霊、内側のアートマンである自ら光り輝く魂の神殿であり、それが、心(マインド)と身体のすべての機能をコントロールし動かしていることを知りなさい。

あなたは、肉体の息ではなく、霊の息を呼吸しているのである。

死は、終わりなどではない。

死は、総合的な全滅を意味してはいない。

死は、連続の鎖を終わりにはしない。

身体における魂という働く行為者は、身体と共には死なないし、死ぬことができない。

人間の魂は、不滅である。

人間がオーバーコートを脱ぎ捨てるように、彼は死の際に、肉体を脱ぎ捨てる。

身体は、魂の抜け殻である。

魂は、身体という馬車を動かすものである。

身体が壊れても、霊は生き続ける。

それでも、あなたは、あなたの思考、記憶、意志力、微細体を持っている。』

(Bliss Divine by Swami Sivananda)

 

 

『もし人、現世において、真我を知り得れば、そこに真理あり。

もし人、現世において、真我を知り得ざれば、そこに大いなる破滅あり。

賢者はすべての生類に絶対者ブラフマンを認め、此世を去りて不死と成る。』

(ケナ・ウパニシャッド

 

 

次回に続きます。

 

 

Hari Om Tat Sat!

So ham !

 

 

 

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