永遠の人

永遠のダルマ(真理) - 智慧と神秘の奥義

クンダリニーについて(3)

前回、前々回と「クンダリニー」という私たちの肉体に宿っている生命エネルギーの根源の力(シャクティ)についてご紹介しましたが、今回も、その続きの内容となります。

 

クンダリニーとプラーナもエネルギーではありますが、両者の関係を今一度整理してみましょう。

 

クンダリニーシャクティを覚醒させ、空中浮遊を成功させた成瀬雅春さんの著書より、両者の関係を説明している文をご紹介したいと思います。

 

これを理解するだけでも、目には見えないけれど、確実に存在するエネルギーの世界についての理解が深まることと思います。

 

神秘の扉が通じている世界は、人間の目には見えないけれど、確かに実在しているエネルギーの世界なのですから、解脱のプロセスにおいては、このエネルギーの世界に踏み込んで行く必要があります。

 

それは、どのような世界なのか?

 

ヨーギーの智慧に与ることで、未知なる世界への理解を深めていきましょう。

 

 

『私たちは誕生から成長を続け、やがて老化して死を迎えます。

その間、無数の細胞が誕生と死にあった細胞はすべてなくなってしまっているのに、同じ変形をした自分が存在しているというのは、生命の神秘です。

誕生から間もない赤ちゃんは、身体が柔軟です。

まもなく首が据わりますが、これは柔軟度が減ることを意味します。

そして成長するにしたがって、さらに柔軟度が減っていくのです。

やがて大人になって成長が止まり、老化現象が表れてきます。

そして、必ず死を迎えます。

誰一人の例外もなく、このルートをたどるのです。

その神秘的な「人間」を存在させている構成要素を、物理学的には細胞、素粒子、原子、電子、中性子などと呼んでいます。

物理学は究極の存在を求めて日進月歩で進化し、タキオンクォークニュートリノレプトンなどいろいろな名前をつけては、さらに微細な存在を探し求めます。

その先に、前に述べた究極の素粒子ヒッグス粒子」があるわけです。

しかしヨーガでは「プラーナ」という概念で、そのすべてを言い表しています。

「宇宙のあらゆる構成要素はプラーナでできている」

というごく簡単な一言で、世界の究極の存在を説明しているのです。

究極の物質を追い求める物理学者をあざ笑うかのように、ヨーガではその問題を、はるか昔に解決してしまっているという訳です。

プラーナというのは、簡単に言うと、根源的な生命エネルギーのことです。

そのプラーナを取り込むことによって、人間は生きることができ、生活することができ、死ぬこともできるのです(生命エネルギーではありますが、プラーナは死ぬのにも使われます)。

生まれてきた瞬間から死の瞬間まで、肉体を持っている人間は、プラーナを使うことを一時たりとも休むわけにはいきません。

では、なぜそのプラーナが究極の存在なのか、それを説明していきましょう。

 

根源的生命エネルギーであるプラーナは、宇宙に満ち満ちています。

私たちはそのプラーナを取り込んで、活用することで生命活動を維持しています。

ただし「プラーナ」という概念については、やや誤解されている部分があります。

プラーナは一般的に「気」と訳されることが多いようですが、気という言葉では少し説明不足です。

インドのヨーガでいう「プラーナ」と「気」とは、イコールでは結べません。

なぜなら、気という概念は、たとえば道路や椅子、時計といった物質に対しては一般的には使いません。

「この椅子は気でできている」「この時計は気でできている」という言い方は聞いたことがありません。

しかしヨーガでは、そういうものもすべてプラーナでできていると考えます。

もちろん、いわゆる「気」に当たるものもプラーナです。

プラーナは、地球上はもちろん、宇宙に存在しているあらゆるものを形作っているエネルギーです。

動物、植物、鉱物、気体も全部含め、存在として考えられるものはすべてプラーナが作り上げている、と解釈されています。

ヨーガの呼吸法は、「プラーナヤーマ」というのですが、それはサンスクリット語で「プラーナをアーヤーマ(コントロール)する」という意味です。

プラーナという言葉の複数形は、生命を意味します。

また、生き物のことをプラーニン(プラーナを有するもの)と呼びます。

そしてアーヤーマという語には、「コントロールする」に加えて「伸ばす」「拡張する」「長さ」「幅」「規則的」などの意味があります。

つまりヨーガ呼吸法は、単に呼吸のテクニックだけではなく、生命エネルギーを拡張する、生命力を高めるための方法であるのです。』

(死なないカラダ、死なない心 成瀬雅春)

 

 

 

>善人が苦しむのはなぜなのか。

前世のカルマのせいだと説明される。

では、カルマは天地創造の日までさかのぼるのか。

 

スワミ・シバナンダ

カルマの法則は一種冷酷な法である。

前世の行動の結果は必ず刈り取らなければならない。

善人がより苦しい目に遭うのは、精神的な向上の道を急いでいるからである。

過去生の悪いカルマは急いで消化され一掃されねばならない。

今生で救済されたいと熱望しているからである。

神の叡智は、彼に巨大な忍耐という力を与えられた。

霊的求道者や善人は多くの試練にぶつかると、その苦しみの中に神の恩恵を感じて歓喜する。

むしろ試練を歓迎する。

この世の一番の幸せは、痛みや苦しみを味わうことである。

なぜなら、苦痛は神への開眼の扉となるからである。 

 

 

>慈悲深い神は、なぜ誠実な人を幸福にしないのか。

なぜ過去のカルマから救うことができないのか。

 

スワミ・シバナンダ

カルマは原因と結果というサイクルで回る車輪のようなものである。

いったん弓から矢が放たれると、矢を射た本人であっても引き戻せない。

同様に原因からくる結果は止められず、後ほど対処しなければならない。

プララブーダ・カルマ(前生で作られた原因カルマ)が今生で結果となって現れた場合、取り消すことはできず、経験されなくてはならない。

では、神は帰依者をカルマからいかに救うのか。

慈悲深い神はその恩寵で、求道者の意志の力を補強してくれる。

明るい笑顔でカルマに堪えられる強い意志を培ってくれる。

帰依者は、前生のカルマに翻弄されるまでは決してない。

見事に神の恩寵で守られる。

厳しい吹雪の日でも、暖かい服を着て、暖かい家の中にいれば寒さを感じない。

たとえ他人の目には、貧困や病気などで厳しい状況に見えても、神への信仰と熱愛によって神から守られた信者は、苦しみを感じない。

神に溶け込んで永遠の至福を味わう。

 

 

>スワミジ、どうすればカルマから解放されますか。

 

スワミ・シバナンダ

日々の暮らしや仕事に従事する時、自分が行為者ではなく、自分の行動も含めた、すべての出来事の傍観者であると感じるようにしなさい。

あなたの本質である霊性は、行動するあなたとは別のものであると理解する。

それがヴェーダンタの論理である。

同様に効果的で、簡単な方法がある。

それは、神のみがすべての行動の真の行為者であり、あなたは神の行為の道具にすぎないと感じること。

そうすれば、あなたの行動はすべて神を崇拝する行為となり、行為の結果に縛られることがなくなる。

行為に対する見返りをいっさい考えることなく、利己主義にならずに行動できる。

自分が行為を行うという考えを捨て、「行為者は、わたしではない」と感じるようにする。

そこであなたは、カルマの法則に縛られることがなくなり、新たなカルマも作らない。

プララブーダ・カルマ(過去生で作られ、現生を決めるカルマ)が消化されるのを待てば、いずれ解脱に至る。

(ヨーガと空の科学 スワミ・シヴァナンダ)

 

 

 

思い上がり 尊大な態度 うぬぼれ

怒り 荒々しさ 無知

これらの性質は プリターの息子よ

魔性に属するものである

 

神聖 高貴な性質は人を解脱に導き

魔の性質は人を束縛にみちびく

だがアルジュナよ 心配するな

君は神性をもって生れてきたのだ

 

この世界には二種の創造物がある

一つは神性をもつ者 他は魔性のもの

神性については既に話したから

次に魔性について説明しよう

(バガヴァッド・ギーター第16章4-6)

 

 

 

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http://pranahna.com/ (真我が目覚めるとき――シュリ・ナーナ先生の公式HP)

 

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