永遠の人

永遠のダルマ(真理) - 智慧と神秘の奥義

チャクラについて(11)-アジナー・チャクラ(第6チャクラ) 直感について

前回は、「脳の錯覚」について、最新の脳科学の研究結果から想定されたひとつの仮説についてご紹介させて頂きました。

 

それは、脳が見ている(目が見ている)世界が、実際に存在している真の世界であるという、一見当たり前のように考えられている一般的な常識を覆すのに十分な可能性を秘めている大脳生理学的な見地に立ったひとつの考え方と言えますが、

今回は、この仮説を裏付ける実証実験とその結果についてご紹介することで、

私たちの脳が認識している(目に見える)世界が、いかに不確実で曖昧であり、想像できないほど多くの錯覚に満ちた世界であるかという可能性について、少しご紹介したいと思います。

 

 

『脳の中のニューロン神経細胞)に細かいガラス電極を刺せば、ニューロンの活動を記録できる。

すでに脳の中に、いろんなニューロンが見つかっています。

たとえば赤色を見たときに反応する赤ニューロンとか、丸い形を見たときに反応する丸ニューロンとか、顔を見たときに反応する顔ニューロンとかね。

とにかく、いろんな種類のニューロンがあることがわかっています。

 

ピンク色の斑点があります。

それが一か所ずつ瞬間的に消えていきます。

消灯する場所が転々と回転している。

こんな簡単な動画ですが、驚くべきことが起こります。

まず、ピンクの斑点が見えているということは、みなさんの脳の中に、ピンク色に反応するニューロンがあるということです。

ピンク担当のニューロンがビビビと活動しているから、みなさんはピンク色が見えているわけです。

 

さてここで、中心の黒い+印を凝視してください。

何か変化が起こりませんか。

緑色の斑点がグルグルと回っているのが見えてきますね。

ありもしない、緑色が。

ということは、今、みなさんの脳の中の緑色に反応する緑ニューロンも活動したというわけです。

ニューロンが活動しさえすれば、ないものだって見えちゃう。

「存在」してしまうわけです。

(下記のサイトで、その動画を見ることができますので、ご自分で確かめてみて下さい)

 

http://bluebacks.kodansha.co.jp/special/brain_move01.html

 

 

これで驚いてはいけません。

もっとすごいことが起こりますよ。

+印をずっと見続けてください。

じっと、視線を固定して。。。。

15秒くらい凝視を続けると何か起こりませんか。

ほら、驚くべき現象を目の当たりにしたでしょう。

そうです。

ピンク色の斑点が全部消えてしまって、緑色だけが回っている。

できました?

じっと我慢して、+印だけを見続けないと起こりませんよ。

慣れなうちは30秒くらいかかってしまうかもしれませんが、慣れれば5秒程度で消えます。

このとき、みなさんの脳に何か起こったかというと、もうわかりますね。

ピンク色ニューロンが活動をやめてしまった。

すると、目の前から消えて、見えなくなっちゃう。

なかったことになってしまうのです。

つまり、外界にはピンク色が存在しているかどうか、あるいは、ピンク色が光波として網膜に届いているかどうかは、あまり重要なことではなくて、脳の中のピンク色担当のニューロンが活動するかどうかが、「存在」のあり方、存在するかどうかを決めていると言うことになります。

哲学では「存在とは何ぞや」と、大まじめに考えていますが、大脳生理学的に答えるのであれば、存在とは「存在を感知する脳回路が相応の活動をすること」と、手短に落とし込んでしまってよいと思います。

つまり私は「事実(fact)と真実(truth)」は違うんだということが言いたいのです。

脳の活動こそが事実、つまり、感覚世界のすべてであって、実際の世界である「真実」については、脳は知りえない、いや、脳にとっては知る必要さえなくて、「真実なんてどうでもいい」となるわけです。

この考え方は「脳」を考えていくときに重要なポイントになりますので、忘れないでくださいね。』

(単純な脳、複雑な「私」 池谷裕二

 

 

このことから、大まかに言うならば、人間(の脳)にとっては、事実=真実とは限らない、ということが言えるかと思います。

 

つまり、私たちの脳が認識している世界は、脳の錯覚によって創造された世界である可能性は、十分にあるわけです。

 

次に、スピリチュアルな世界では、「直感」について神秘的なイメージをもっていますが、

この「直感」についても、おもしろい実験結果が紹介されていますので、

第6チャクラである「アジナー・チャクラ」に関係する「直感」について、大脳生理学的に見たら、どのような結果が得られたのかについて、ご紹介したいと思います。

 

 

『無意識の能力を調べていく研究から、最近、(大脳)基底核は「直感」を生む場所だということがわかってきました。

直感です。

うーん、直感なんて聞くと、何やら怪しげで、トンデモ科学の雰囲気がプンプンしてきませんか。

でも、直感は実際にある脳の能力なんです。

ただ、直感は最近まで科学の対象になりにくかっただけなのです。

日常会話でも「勘だよ、勘」などと言いますよね。

たとえば、料理を習っていて、「塩を少々加えて」というときの「少々」とは具体的に何グラムを指すんだ」なんて訊けば、料理の先生は「勘、適量よ」なんて返してくる。

あるいは野球でフライが上がったとき、落下点に素早く移動したいときには、放物線の二次方程式を解かなくても「勘」でキャッチできますね。

「勘」って、いったい何なのでしょう。

直感は、最近ではちゃんと科学的に扱えるようになっていて、(大脳)基底核から生じることが示唆されています。

そこで、今日の最後の話題は「直感」にしようと思っています。

まず、「直感」の定義をしておきましょう。

「直感」と「ひらめき」は異なるものだということをご存知ですか。

日常用語では両者を同じような意味で使っているかもしれませんが、脳の研究ではまったく違うものとして取り扱っています。

脳機能の視点から見ると、まるで別物です。

実際に、脳内メカニズムが違うのです。

だから、もし両者を混同している脳科学者がいたらニセ研究者だと思ってくださいね。

直感もひらめきも、何かフとしたときに考えを思いつくという意味では似ているのですが、その後、つまり、思いついた後の様子がまるで違うのです。

「ひらめき」は思いついた後に理由が言えるんですよ。

「これこれこうなって、ああなって、だからこうなんだ。

さっきまではわからなかったけれど、今ならよくわかるよ」というふうい理由が本人にわかるんです。

一方、「直感」は自分でも理由がわからない。

「ただなんとなくこう思うんだよね」という漠然とした感覚、それが直感です。

そんな曖昧な感覚なのですが、直感は結構正しいんですよね。

そこが直感のおもしろさです。

脳の部位でいうと、理由がわかる「ひらめき」は、理屈や論理に基づく判断ですから、おそらく大脳皮質がメインで担当しているのでしょう。

一方の「直感」は(大脳)基底核です。

 

ある実験で、勘に従って決断しているときの脳の活動をMRI(核磁気共鳴画像法)で測定しています。

直感を駆使しているときには、想像通り「(大脳)基底核」が活動していました。

やはり、私たちの直感は(大脳)基底核から生まれるというわけです。』

(単純な脳、複雑な「私」 池谷裕二

 

 

第6チャクラの「アジナー・チャクラ」は、「直感」と関連付けて語られることが多いのですが、

大脳生理学的に考えると、「直感」と同様、アジナー・チャクラも、「大脳基底核」と関係しているのでしょうか?

 

次回では、更に詳しく「直感」について見ていきたいと覆います。

 

 

 

全ての行為は自分がするのではなく

物質自然(プラクリティ)の三性質(トリグナ)の作用にほかならなね事を知り

その上に至上主の実在を正覚した者は

この三性質を超越してわたしのもとに来る

 

肉体をまとった者が その体と連合する三性質を

振り捨ててこれを超越したとき

誕生と老と死の苦より解脱し

物質界(このよ)にいる間から至幸の神酒をのむ

(バガヴァッド・ギーター第14章19-20)